■はじめに

プライミング効果という心理学を知っていますか?
プライム(prime)とは、日本語で「先の」「第一の」という意味があります。
このことから、「先に与えられた情報が後に述べられることに影響を及ぼす効果」のことをプライミング効果といいます。
プライミング効果を利用するとビジネスにおいてどんなメリットがあるのでしょうか。

■会話を誘導するプライミング効果

プライミング効果の具体例を上げてみましょう。
「シャンデリアって10回言って」と友人から言われたとします。
その後で、「毒リンゴを食べて死んでしまったお姫様は?」と質問されました。
きっと殆どの人が「シンデレラ」と答えてしまうと思います。答えは「白雪姫」で、誰もが一度は読んだことのある童話のお姫様です。
何故知っているはずなのに間違った答えを言ってしまったのでしょう?
これは先に繰り返し言った「シャンデリア」から無意識のうちに「シンデレラ」という言葉を連想してしまったからです。

他にも果物の話をした後で、「黄色い食べ物といえば?」と聞くと無意識にバナナやグレープフルーツなどを答えてしまうのもプライミング効果の影響といえます。
このように先に頭の中に特定の情報を記憶すると、後から思い描く事柄がその情報に無意識のうちに関連されたものになっていく効果のことをプライミング効果といいます。

■人の意識を変えるプライミング効果

では実際にビジネスの現場でプライミング効果はどのような役割を果たすのでしょうか?
プライミング効果は会話の誘導だけでなく、人の意識にも影響します。
初対面の人と会う時、事前に他の人からその人について悪い印象を与えられていたとします。
すると、自分は一度も会ったことのない人なのに、実際に会った時にはすでに相手に悪いイメージを持った状態になってしまいます。

第一印象が悪いとその後のイメージを変えるのに少し時間がかかってしまいます。
もし取引先や上司が自分に悪い印象を持ってしまったら、その影響は仕事にマイナスにしか働きません。
またセールスマンにとっても、お客様が会社に悪いイメージを持っていたらきっと自社製品は購入してもらえないでしょう。
しかし逆の場合もあります。最初に良い印象を持ってもらえば、その後もその効果は続き、良い人間関係や顧客関係を築くことができるでしょう。

■日常に溢れるプライミング効果

コンビニなどへ行った時に、ついつい予定外の商品を購入してしまったことはありませんか?
それも実はプライミング効果によるものかもしれません。

新商品だから試してみようという気持ちが働く場合もありますが、思い出してみると購入する前にCMや雑誌などでその商品を目にしていたなんて記憶はありませんか?
その時に商品に対して良い印象を持っていたら購入意欲は大きく影響されます。
企業が高い宣伝費を出してCMなどを作るのは、このようにあらかじめ消費者側に商品に対して良い印象を与えることで購入意欲を高めるという目的があるのです

■まとめ

プライミング効果は生活のあらゆる場面で知らず知らずのうちに発揮されていす。
自分自身で行動や返答を決たつもりでも、実は前後に見聞きしたことに影響されている場合のほうが多いのです。

あまり良い印象を持っていない相手がいたら、アクションを起こす前に一度このプライミング効果のことを思い出してみて下さい。